社会福祉法人独歩は平成25年8月に設立され、地域の小さなニーズに一つ一つ耳を傾けて参りました。
私自身が約20年前にプールの飛び込み事故により頚髄損傷になり、四肢麻痺の重度身体障害者になりました。銀行の営業マンとしてまい進していた頃に突然、「障害を持つ身」へと変わりました。
絶望の淵に立たされた私は、藁にもすがる思いで再生医療の情報をかき集めていましたが、この障害を克服できるものはありませんでした。「これからどうやって生きていけばよいのだろうか・・・」今から思えば嘆きの毎日でした。
障害種別を問わず障害をお持ちのご本人やご家族様が抱く最大のテーマであると思います。
もう夢も希望もない、そう思っていた私を救ってくれたのは「障害からの再生医療」ではなく、障害者を支援してくれる地域の福祉関係者でした。
この人たちによって、障害については縁遠く、嘆き悲しみ・右往左往していた私に対してもう一度強く生きる力を与えられました。
もとより浅学非才ではありますが、この経験を生かし今度は私が「生きる力」を伝えていく番だと考えています。
『生きる喜び』
独歩は現在、様々な障害福祉サービス事業を行っています。さいたま市で初となる身体障害者用グループホームを設立したことに始まり、居宅介護、就労支援と地域のニーズに応える形で展開して参りました。全ての事業で共通して言えるのは「障害のある方を単に援助する」だけではなく、「この社会の中で生きていく力を身につけてもらう」のが独歩の支援方針です。
「しょうがい、生きがい、働きがい」職員から親父ギャグとなじられても、住み慣れた地域で皆様が一生涯、自分自身の生きがいを見つけ、働くことなどを通して、「生きる喜び」を一緒に考え・実践していきたいと思っています。
たとえどんなに重い障害者になっても人には残された能力があります。その能力を生かして社会の中で生きる事が出来たら、こんなに幸せな事はありません。皆様方には独歩を通して、どんどん社会参加をして頂きたいと考えています。私たち役職員は常に前向きに目標に向かってひた向きに努力するご本人やご家族様を応援する存在でありたいと思っています。
その為には私達自身が常に自己啓発を心掛け、正義を愛し、他者に優しく、様々な意見に耳を傾け、自ら進んで地域社会の福祉に貢献する事が使命だと確信しています。